
こんにちは。
バリスタFIREを目指している会社員の
翔べない渡り鳥(@N_migratorybird)です。
まだ1人なのに、2人目のお金が不安になる理由
うちの子どもは、今1歳です。まだ大きな出費が続いているわけではなく、日々の暮らしとしては落ち着いています。保育料も、以前公開した通り月30,250円前後で、家計に大きなダメージを与えるほどではありません。
ただ、ふとした瞬間に「もう1人育てるとしたら、教育費や食費はどれくらい増えるんだろう」と不安になることがあります。単純に「今の負担が2倍になる」とイメージしてしまい、その漠然とした不安のせいで、2人目について前向きに考えられずにいる自分がいました。
FIREを目指している身としては、この不安をそのままにしておくのは良くないなと思い、今回は経理の実務経験を活かして、子ども1人と2人で、教育費・保育料・児童手当・食費がどう変わるのかを実際に試算してみることにしました。結論から言うと、思っていたより「単純に2倍」にはならない部分がある、という発見がありました。特に、住んでいる自治体の制度によって、想像以上に負担が変わるということも、今回改めて分かったことの一つです。
教育費は、子ども1人あたりどれくらいかかるのか
まず前提として、教育費全体の目安を確認します。文部科学省の学習費調査や日本政策金融公庫の資料などをもとにすると、幼稚園から大学までにかかる教育費の総額は、進路によって大きな幅があります。
| 進路パターン | 教育費総額の目安(子ども1人あたり) |
|---|---|
| 幼稚園〜大学まで、すべて公立・国公立 | 約800万〜1,000万円 |
| 幼稚園〜大学まで、すべて私立(大学は文系想定) | 約2,000万〜2,300万円 |
幅があるのは、公立・私立の組み合わせや、大学の文系・理系、自宅通学か一人暮らしかなど、条件によって金額が大きく変わるためです。特に大学が私立理系や医歯薬系になると、これよりさらに高額になります。
我が家はまだ子どもが1歳で、進路をすべて決められる段階ではありません。なので今回は「すべて公立・国公立ルート」を基本ケースとして試算を進め、参考として「すべて私立ルート」も併記していきます。
保育料は二人目でどう変わるか(札幌市の制度)
以前、我が家の保育料の実額(月30,250円、1歳・第一子・公立保育園)を公開しましたが、今回はこれが「二人目」だとどう変わるのかを調べてみました。
調べて驚いたのですが、札幌市は2024年4月から、認可保育所等を利用する第2子以降の保育料を、年齢・所得・利用施設の条件を問わず無償化しています。上の子から数えて2人目以降であれば、0〜2歳児クラスであっても保育料はかかりません(食材料費など、保育料以外の実費は別途発生する場合があります)。
つまり、我が家のケースで言えば、1人目は0〜2歳の間に月30,250円前後の保育料がかかっていますが、もし2人目が生まれても、この保育料分は札幌市の制度によってかからないということになります。子育て費用のシミュレーションをする上で、これはかなり大きなポイントでした。
なお、この制度は自治体ごとに内容が異なります。札幌市以外にお住まいの方は、お住まいの自治体の子育て支援窓口で、多子軽減や第2子以降の無償化制度があるか確認することをおすすめします。制度の有無によって、今回の試算結果は大きく変わってきます。
児童手当は二人目でどう変わるか
児童手当についても確認しておきます。2024年10月の制度拡充以降、所得制限はなく、支給額は以下の通りです。
| 子どもの年齢 | 月額(第1子・第2子) | 月額(第3子以降) |
|---|---|---|
| 3歳未満 | 15,000円 | 30,000円 |
| 3歳〜高校生年代 | 10,000円 | 30,000円 |
第3子以降になると月30,000円に増額されますが、第2子の時点では、第1子と同じ金額です。「2人目からは手当が増える」というイメージを持っていましたが、実際には3人目からだと分かり、ここは少し認識を修正しました。
逆に言えば、児童手当は「2人分もらえる」というだけで、1人あたりの金額自体は変わりません。子どもが増えれば手当の総受給額も増えるので、これは家計のプラス要素として素直に計算に入れておきます。
食費・生活費の増加もついでに調べてみた
教育費や保育料だけでなく、日々の食費や生活費が二人目でどう増えるのかも気になったので、あわせて調べてみました。
内閣府や各種調査機関のデータをもとにした一般的な目安では、未就学児にかかる年間の養育費(食費・被服費・保健医療費・教育費などを含む総額)はおよそ80万〜90万円台、小学生になるとおよそ115万円前後、中学生になるとおよそ155万円前後まで増えていく傾向があるとされています。学年が上がるほど、食費・被服費に加えて学校外活動費(塾や習い事)の比重が大きくなっていくのが特徴です。
ここは正直なところ、家庭ごとの食生活や教育方針によってかなり差が出る部分です。
習い事を複数行うのが当たり前になりつつある現代では一番出費がかかる部分になるかもしれません。我が家はまだ何もしておらず、これからのことも未定なので習い事に関しては一旦考慮しておりません。
しかし、食費については1歳児とはいえ、大人に勝るとも劣らない量は食べるため、これが倍になると思うと恐ろしいなと感じます。さらに成長期になると、、、。
ですが、現時点調べた所では、2人目が生まれても食費が単純に2倍になるわけではなく、「大人の食事を取り分ける」「まとめ買いの効率が上がる」といった形で、1人目の時ほどの増加率にはならない、という声もよく聞きます。この点は、我が家も実際に子どもが増えたタイミングで改めて検証してみたいと思っています。
1人 vs 2人、FIRE目標額シミュレーション
ここまでの情報を使って、子ども1人の場合と2人の場合で、教育費・保育料の総額がどう変わるかを試算してみます。前提は「すべて公立・国公立ルート」「札幌市の第2子無償化制度を利用」とします。
| 項目 | 1人目(第一子) | 2人目(第二子・札幌市) |
|---|---|---|
| 保育料(0〜2歳、3年分の目安) | 約108万円(月3万円×36ヶ月) | 0円(第2子無償化) |
| 教育費(3歳〜大学、公立ルート) | 約800万円 | 約800万円 |
| 1人あたり総額 | 約908万円 | 約800万円 |
2人分を合計すると、約1,708万円になります。もし単純に1人目の金額(908万円)を2倍していたら1,816万円になるはずですが、実際には108万円ほど少なくなりました。これは、札幌市の第2子保育料無償化の効果がそのまま表れた形です。
参考として、すべて私立ルートの場合も試算してみます。
| 項目 | 1人目(第一子) | 2人目(第二子・札幌市) |
|---|---|---|
| 保育料(0〜2歳、3年分の目安) | 約108万円 | 0円(第2子無償化) |
| 教育費(3歳〜大学、私立ルート) | 約2,200万円 | 約2,200万円 |
| 1人あたり総額 | 約2,308万円 | 約2,200万円 |
私立ルートだと2人分の合計は約4,508万円。公立ルートとの差は歴然で、進路によってここまで数字が変わることを、改めて実感しました。
ここで一つ、大事な整理をしておきたいのですが、この教育費をFIRE目標額(資産形成のゴール)にそのまま上乗せするかどうかは、家庭の考え方次第だと思っています。毎月の家計(フロー)の中から教育費を賄っていく前提であれば、資産として積み上げておくべき金額(ストック)にはそこまで大きく影響しません。一方で、「教育費専用の資産を先に確保しておきたい」という考え方であれば、その分だけFIRE目標額に上乗せして考える必要があります。どちらが正解ということはなく、我が家がどちらのスタンスを取るかは、正直まだ決めきれていません。
月々の積立額に置き換えるとどうなるか
金額が大きくなると実感が湧きにくいので、これを「毎月いくら積み立てておけばいいか」という感覚に置き換えてみます。仮に0歳から22歳(大学卒業)までの22年間で準備すると考えると、以下のようになります。
| 公立ルート(2人合計) | 私立ルート(2人合計) | |
|---|---|---|
| 総額 | 約1,708万円 | 約4,508万円 |
| 22年間、月々の積立額に換算 | 約6.5万円/月 | 約17.1万円/月 |
公立ルートであれば、月6.5万円程度を教育費用として確保できれば、単純計算では2人分をまかなえる計算です。児童手当(2人分で月2〜3万円程度)を教育費専用の口座や投資信託に回すだけでも、その半分近くをカバーできることになります。私立ルートになると一気にハードルが上がるので、この差を早い段階で把握できたのは良かったです。
もちろんこれは単純化した試算で、運用によるリターンや物価上昇(インフレ)は考慮していません。実際に準備する際は、NISAなどの制度を使いながら、もう少し精緻な計画を立てる必要があると思っています。
今の私の、正直な考え
今回試算してみて、「2人目だから教育費も単純に2倍」という思い込みが、実際にはそうでもないと分かったのは大きな収穫でした。特に保育料については、札幌市に住んでいるという条件がかなり有利に働くことも分かりました。
ただ、教育費の総額自体(900万円弱〜、私立ならその倍以上)は、決して小さな金額ではありません。今の積立ペースをそのまま続けて大丈夫なのか、教育費用に資産の一部を切り分けておくべきなのか、この記事を書きながらも、まだ答えは出ていません。
それでも、漠然とした不安のままにせず、数字として一度整理できたことは、次の判断につながる一歩だったと思っています。「怖いから考えない」よりも、「怖いから数字にしてみる」方が、結果的に気持ちが軽くなる。今回はそれを実感した記事になりました。この記事を書いたことで、少なくとも「何となく不安」から「具体的に何を準備すればいいか分かっている不安」には変わった気がしています。
その他、気になったことをいくつか
試算をしながら、いくつか派生して気になったことも合わせて整理しておきます。
- 上の子が3歳を超えたらどうなるか:3歳以上は幼児教育・保育の無償化により、第1子であっても保育料は基本無料になります。つまり、上の子が3歳を超えてから2人目を考える場合、「上の子の保育料」と「下の子の保育料(第2子無償化)」がどちらも実質かからない期間が生まれる可能性があります。兄弟の年齢差によって、この恩恵をどれだけ受けられるかが変わってくるので、これはタイミングを考える上でのちょっとした発見でした。
- きょうだいの年齢差で教育費のピークが分散するか、重なるか:年齢差が近いと、大学進学などの大きな支出のタイミングが重なりやすく、一時的な家計負担は大きくなります。逆に年齢差が離れていれば、支出のピークが分散され、1年ごとの負担は緩やかになります。どちらが良い・悪いということではなく、資金計画を立てる上で意識しておきたいポイントだと感じました。
- 私立に進んだ場合の資金準備の始めどき:私立ルートを少しでも視野に入れるなら、月17万円という数字を見ると、できるだけ早い段階(0歳〜未就学のうち)から積立を始めておく方が、後々の負担が小さくなります。進路が固まってから慌てて準備するのは、現実的にかなり厳しいということも、この試算を通じて実感しました。
まとめ
- 教育費の総額は、幼稚園〜大学まですべて公立・国公立で約800万〜1,000万円、すべて私立で約2,000万〜2,300万円が目安
- 札幌市では第2子以降の保育料が年齢・所得を問わず無償化されており、二人目の保育料負担はかなり軽くなる
- 児童手当が増額されるのは第3子以降で、第2子時点では第1子と同額
- 公立ルート想定で試算すると、子ども2人の総額は約1,708万円で、単純な2倍(約1,816万円)よりは抑えられる
- 22年間の積立に換算すると、公立ルートなら月6.5万円程度、私立ルートなら月17万円程度が目安
- 教育費をFIRE目標額にどう反映させるかは、家計をフローで賄うかストックで確保するかという家庭の方針次第
同じように2人目を迷っている方の、判断材料の一つになれば嬉しいです。